君の音
「おーいトオル
これミズキちゃんに運んでやれ」
「おっ、昼飯か!」
午前の仕事が一段落したところで共有スペースに足を運んだ。
「ミズキちゃん?」
すると彼女は部屋の中央に座りジッと壁を見つめていた。
厳しい顔つきで
ただジッと…
俺の気配に気付いたのか
こちらを向き微笑んだ
「ゴメン。邪魔したかな」
(ううん、あ!お昼ー!)
「ああ、昼飯どーぞ」
(ありがとう)
「じゃぁ…」
(二人はどこで食べてるの)
「ん?好きな所でだよ?」
(一緒に食べないの?)
「ミズキちゃん、考えてもみてよ…
毎日俺とタツヤが並んでいただきまーすって飯食ってたらキモイだろ!」
(フフッ、たしかに?)
「だろ?
じゃぁ、俺行くね」
(うん)