君の音
「さてと…
機材の整備でもするか」
しばらく夢中で整備していたらかなり時間がたっていた。
「もう23時か…」
彼女は今も一生懸命頑張ってるかな…?
休憩してるかな?
そんな事をぼんやり考えていたら、ふとメロディが頭に浮かんだ。
俺はそばにあったギターを手に取り指を動かした
なぜだろう…
前はあんなに嫌がっていた指はギターにしっくりと馴染んだ。
まるで弾きたがっていたように…
俺…弾きたかったんだ
指先が
そう言っている気がした