君の音
「スゲーな…」
「おい、トオル。」
「ん?」
「ミズキちゃん連れてきてくれれば良かったのに」
「んー、恥ずかしいから嫌って聞かなくてさぁ。」
「そっか…あっ!トオル紹介するよ。
こちらはシンゴさん」
タツヤの横にはスーツを着た紳士が立っていた。
「…?」
「ミズキがお世話になってます」
「えっ?」
「ミズキちゃんのボスだよ」
「あっ!…こちらこそ」
すると二人は笑いだした
「???」
「いや、すまない。
いつもミズキから君の事を聞いてたもんで、つい…」
「俺の事?」
「もう、教えてやってもいいか…
トオル、お前さ…ミズキちゃんが虹書いてた頃いつも見てただろ?」
「うん…」
「お前より先にミズキちゃんは好きだったんだよ。」
「え?」
「いや、あの頃ミズキがどうしたらいいか私に相談してきてね…
いつも絵を見に来てくれる人が気になって仕方がない…って。一目惚れしたってね。」