図書物語





これが、恋というものなんじゃないか、とか。




これが恋だったらいいのに、とか。




少し前まで、そんな風に考えていた自分が馬鹿らしい。




今だったら、はっきりと胸をはって言える。





すき、すきだ。





横顔を見た、あの日から、好きになっていた。




優しそうな瞳を細めて、でも、どこか淋しそうに笑うんだ。




それが悲しいほどに綺麗。








綺麗だけど、悲しい。







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