図書物語




「あ、あの。呉夜さん……?」




手の甲を口元にあてて、少し俯いている呉夜さん。




黒い睫毛がぱしぱしと動いている。




顔は、やはり少し赤く見える。





「あ、あの、呉夜さん」




もういちど、彼を呼んでみた。





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