図書物語
汗がたらたらと頬を伝っては、コンクリートにぽつりぽつりと染みをつくっていく。
このままじゃ干からびて死ぬんじゃないか、なんて考えが頭をよぎったころ、やっと図書館に着いた。
図書館に入ると、きん、と冷えた空気が私を包んだ。
外の蒸し暑さが嘘のように、汗が冷え、少し寒く感じた。
とりあえず宿題をするための席を確保しようと、机や椅子が並べられているエリアに向かった。
混んでいそうと思ったが、夏休みがはじまってすぐだからなのか、案外席は空いていた。
その空いている席の1つに腰を下ろし、ひとつ大きく息を吐く。