図書物語
パジャマ代わりに着ているグレーのスウェットを脱ぐ。
頭がぼんやりするものだから、スウェットを脱ぐのも何だか億劫だ。
のろのろと脱いで、制服のシャツに腕を通す。
シャツはひんやりと冷たくて、少しだけ頭がシャキッとした。
階段を下りてキッチンに向かう。
ぎしっ、ぎしっと私が階段を下りるたびに音が響く。
この家もだいぶ古いからなぁ。
このまま階段が抜けたりして…
なんてことを想像して、ありえそうだ、とぞっとした。