好きなんて言えない


「そ。ここは時計屋。」


こんな所にあったなんて…
全然知らなかった。


「まぁ店開けてる時間が夕方からだからね。
知らない人は多いと思うよ?」


私の心を見透かしたように桜田さんは言った。


「そ…なんだ。」


「とりあえず中入って。」


そしてドアのぶを回した。


「お…お邪魔します…」


「…ぶはっ!」


え!?なんで笑ってんの!?


そう驚いて見上げると


「店なのにお邪魔しますとか…
あんた面白いな。」


今度はケラケラと笑う。


…やっぱうざい!!!


< 15 / 51 >

この作品をシェア

pagetop