好きなんて言えない
しばらくの沈黙。
「…は!?何言ってんの?」
「だって,タイムトラベラーに惹かれるとか可愛いじゃないですか。
それに桜田さん,ほんとは優しそうだし…」
―ペシッ!
「痛っ!」
いきなり頭にチョップ。
「なにするんですか〜!!」
「生意気なこと言うからだ。
バーカ!」
「ば…バカじゃない!」
でも気づいてしまった。
桜田さんの耳が真っ赤なことに。
なんだ…やっぱ可愛いじゃん。
なぜか後ろ姿を見つめる私の耳まで熱くなった。