この想いがキミに届きますように
「何で・・・」


絞り出す様な空の声。

空?どうしたの?
私・・・


「うるせー!!」

ービクッ。


そ・・・ら?

「俺、今日はもう帰るわ・・・」




「ーっ・・・」


気がついたら空の背中はすごく遠くにあって・・・。
空があんな顔をするのは初めてで・・・。

空を傷付けてしまったんだと・・・


「ふうっ・・・あ・・・」

私の瞳から溢れ出した涙はスカートの上に次々とこぼれ落ち、悲しいシミを広がらせていった・・・。
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