この想いがキミに届きますように
〜キミの一番近く〜


すべてを話し終えると空は窓の外の遠くを見つめていた。

まるで、私が居る事さえも忘れてしまっているかの様に…。


「…今、お母さんとは?」


私が問いかけると空は、やっと私の方を向き、


「会ってない…別居してる」


と、悲しみの笑みを浮かべながら答えた。
まるで、少しでも刺激したら消えてしまいそうな笑顔で…。


風が、カタンと窓ガラスを叩く音が二人を包む…。

空…
そんな顔しないでよ…。

だって……
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