この想いがキミに届きますように
「私が居るよ…」

私は、いつの間にか空を抱き締めていた…。
小さな子供を抱き締めるかの様に優しく、温かく…。

空の柔らかい髪の毛をただ、撫でた。


「空は一人じゃない。私はいつだって空の味方だよ?」


「詩音…」


私を呼ぶ空の声は、とても小さく、でもとても大きな愛を感じた…。
静かに空の顔を見るとさっきまでの悲しい笑顔が嘘みたいな温かな笑顔を向けてくれた…。


あ…。
何だろ、この気持ち。


ー…っ

もっと、空の近くに行きたい…。


…触れていたい…。
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