この想いがキミに届きますように
〜再会〜


都心近くに建っている高層マンション。
金持ちがゴロゴロ住んでそうな…。


「ここか…」


俺の母親が一人で暮らしている、マンション。



一階、二階、三階……と果てしなく登っていくエレベーター。


チンッ…。


母親の部屋がある八階で俺はエレベーターを降りた。


足を進めるごとにどんどん近付いてくる母親の部屋。


そして、母親の部屋の前で足を止めた俺は、一度深呼吸をし重いチャイムを鳴らした。
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