恋〜ウンメイ〜
俺は大地さんに呼び出され屋上に来ている。
嫌な気がする。
大地さんは黙ったまま。
「…用がないなら帰りますけど。」
俺は逃げたかった。
ここから早く立ち去りたかった。
「お前、どういうつもりだよ!」
大地さんが急に俺の胸ぐらを掴んで怒鳴った。
「何がですか?」
わかっている。
大地さんに知られたんだ。
俺と未歩が付き合ってるのを。
「とぼけてんじゃねぇぞ!お前、自分が何したかわかってんのか!?」
わかってる。
自分がどんな過ちを犯したか。
でも……。
「……好きだから。アイツのことが本気で好きだから……。」
「てめえ、自分の立場わかって言ってるのかよ!お前とアイツはどうしたって結ばれねぇんだよ!」
俺は黙ることしかできなかった。
「お前は取り返しのつかないことをしちまったんだぞ。わかってんのか!?!?」
「…好きなのに付き合って何が悪いんだよ!あんただってどっちにしたって無理だろうが!」
俺はつい感情的になってしまった。