恋〜ウンメイ〜
未歩side
由佳ちゃんと食堂に向かってた時、海斗を見つけた。
海斗を呼ぼうとしたけど……呼べなかった。
なんか声を掛けづらかったんだ。
見たこともない真剣な表情で屋上に向かっている。
「未歩〜?どうしたの?」
隣にいた由佳ちゃんは海斗に気付いてないらしい。
「なんでもないよ!」
そう言ってご飯を食べていた。
「由佳ちゃん!ちょっとごめん!」
やっぱり海斗が気になって私はご飯を急いで食べ、屋上へと向かった。
屋上へ階段を上がって行ったら、なにやら声が聞こえてきた。
それは海斗とお兄ちゃんの声だった。
ドアに耳を傾けて話を聞いていた。
うまく聞き取れなかったけど、かすかに聞こえてきた。
でも理解できないことばかり。
意味が分からなかった。
真実を知った瞬間だった。