恋〜ウンメイ〜









大地side








なんで未歩がここにいるんだ。


未歩の表情に胸が締め付けられた。




わかっていたじゃねぇか。


いつかこんな日が来ることぐらいわかってたじゃんか。


わかっていても実際にそれを目の前にしたらアイツのために何もしてやれない。



飛び出して行った未歩の後ろ姿をただ見ることしか出来なかった。




授業が始まって先生が黒板にいろいろ書きながら説明をしている。


今はその言葉も耳には入ってこない。


考えることはただ一つ。


未歩のことだけ。



これからどうしていけばいいだろうか。


知られてしまった以上、もう黙っていることも嘘をつくこともなくなった。


軽くなるはずの心がさらに重くなった。


嘘をついていたときの方がまだ軽かった。


未歩のあんな顔を見たら心が重くなった。



未歩…これからどうするんだ。








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