恋〜ウンメイ〜
「隠しているつもりじゃなかったんだ…。」
お父さんがゆっくり口を開いた。
「今から全てを話す。ちゃんと聞いてくれるか?」
弱々しいお父さんの声。
私は頷いた。
ちゃんと受けとめなきゃダメなんだ。
ちゃんと聞かないといけない真実。
逃げも隠れもしない。
ありのままの全てを受け入れる。
お父さんはゆっくり話し始めた。
「あれは…随分昔のこと。未歩が生まれる前のこと……。大地も…海斗も本当の真実は知らないんだ。」
えっ!
どういうこと?
「なぜこのようなことになったかあの子らも全てはわかっていないんだ。だから…未歩にちゃんと本当の真実を伝える。」
「うん。」
「話は長くなるけど……。」
今、証される本当の真実。
私は全てを受けとめる。