恋〜ウンメイ〜

海斗side










結局、未歩は教室に戻って来なかった。



帰り道。

頭の中は未歩のことばかり。

あの時の未歩の顔。



辛かった。

黙っていた方が悪いのに、一番辛いのは未歩の方なのに…。



俺じゃ未歩を幸せになんか…。



そう思っているうちにいつの間にか家の前まで来ていた。


玄関を開けるとそこには母さんの靴と見たことのある靴。


リビングの方から微かに聞こえてくる話声。


だんだん近づくにつれ、聞こえてくる声。



!!!!!!



その声は母さんと……


未歩…だった。








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