恋〜ウンメイ〜









最悪だ。


一番恐れていたことが起こった。

白石海斗は未歩の本当の兄弟。

双子の兄だ。


俺は睨むことしかできなかった。


瞬の奴はハッ!っとした顔をした。

白石海斗から真実を聞いたんだろうと思う。



俺はそいつの腕を掴んだ。


「おい!お前ちょっと来い!」


未歩のクラスの奴らが騒めいた。


「ちょっお兄ちゃんどうしたの?」


「未歩……お前ついてくんなよ」

「えっ!ちょっ…」


俺は白石海斗の腕を引っ張って勢いよく教室を出た。



俺はひどく焦った。


未歩はもう知ってしまったのか?


おれの頭の中は未歩のことでいっぱいだった。








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