恋〜ウンメイ〜
「…はっ?意味わかんねぇよ。そんなことってあんのかよ。」
悠はかなり驚いていた。
信じられないと言った顔だった。
「それがあるんだよ。俺も正直驚いてる。」
「転校生は未歩ちゃんのこと知ってるんだろ?」
「もちろん、未歩が自分の妹だってちゃんと知ってるよ。知らないのは未歩だけなんだ。」
「んじゃあ未歩ちゃんを苦しませてるだけじゃねぇかよ!」
悠の言うとおりだ。
アイツ自身、そういう事はわかってるはずだ。
未歩を苦しませてるだけなのに……。
俺は悠の家を出て自分ん家に帰ってきた。
頭の中はさっきの悠との話でいっぱいだった。
「ただいま……!母…さん?」
母さんは泣きながら割れた茶碗を拾っていた。