ふぁんたじー料理修理所っ!
絶叫のその後、少女リザは冷静に考える事にした。
――コックがいなければ、話が進まない。
話が進まないイコール物語は死。death。知らずぼし大根物語。
「ううう……思えば短い一生っす。姐さんに憧れて……菓子屋に修行にきて、そ、それで終わるだなんて……産まれたその日にハルマゲドンで人生エンドな気分っす」
「まあまあ、私たちはただコックさんが帰ってくるのを待てばいいのよ?焦らないー焦らない」
シェリーの微笑みに、リザは恥ずかしくなった。それほどシェリーの笑顔は気品溢れるものだったのだ。
「姐ざんざいごヴっず。後光みえるっず」
リザは主に目から心のしょつぱい汗を流した。
汗の塩分はナイーブな白目を苛めて、真っ赤に染めた。
「それにお菓子作りの腕なら、私だって悪くはないのよ?
コックさんほどではないけど、私も指導してあげれると思うわ」