空色 ~END OF AI~
「ねぇ……あれって…………」




あたしが呟くと、二人は話し始めた。






「もう、どうしようもないんだ………どう働いても、どうしようと、もう…………逃げられないんだよ…………」



お父さんが泣きじゃくりながらそう言った。




「お母さんたち………もうどうしようと無理だから……よく聞いてね………?」






そのあと、あたしはお母さんの話の途中で逃げ出した。






だって…………








だって………………










二人とも死んじゃおうとしてるんだもん…………







もしかしたら今死のうとしてるのかもしれない、だけど………






だけど、怖くて怖くて、あたしは逃げ出してしまった。







大粒の涙をこぼしながら………




「助けてよ……拓馬……………!」
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