Magical Moonlight
キセキの光
にーちゃんが、引っ越す日が来た。
「これで最後だね」
ねーちゃんはさみしそうな顔をして、
ぼくを抱いてくれた。
ねーちゃんは、にーちゃんにぼくを渡すと、
その手をゆっくり離した。
と、その時、
部屋に、光が差し込んだ。
…そうか、今日は満月だ。
満月の光が、ぼくに当たる。
ぼくの中に、何かが入ってきた気がした。
「…行っちゃやだ」
にーちゃんとねーちゃんが、驚いた顔をする。
「ねーちゃん、行っちゃやだ!」
ねーちゃんは、ぼくの方を見た。
「ぼくは、にーちゃんとねーちゃんと
一緒にいるのが好きなんだ!
なんで一緒にいちゃいけないの?
ねえ、なんで?」
ずっと言えなかった、心の叫び。
もしかすると、満月が、
ぼくに力を与えてくれたのかもしれない。
ただの、ぬいぐるみのぼくに、自分の気持ちを伝えるだけの、力。
そして、「キセキ」。
「これで最後だね」
ねーちゃんはさみしそうな顔をして、
ぼくを抱いてくれた。
ねーちゃんは、にーちゃんにぼくを渡すと、
その手をゆっくり離した。
と、その時、
部屋に、光が差し込んだ。
…そうか、今日は満月だ。
満月の光が、ぼくに当たる。
ぼくの中に、何かが入ってきた気がした。
「…行っちゃやだ」
にーちゃんとねーちゃんが、驚いた顔をする。
「ねーちゃん、行っちゃやだ!」
ねーちゃんは、ぼくの方を見た。
「ぼくは、にーちゃんとねーちゃんと
一緒にいるのが好きなんだ!
なんで一緒にいちゃいけないの?
ねえ、なんで?」
ずっと言えなかった、心の叫び。
もしかすると、満月が、
ぼくに力を与えてくれたのかもしれない。
ただの、ぬいぐるみのぼくに、自分の気持ちを伝えるだけの、力。
そして、「キセキ」。