薔薇乙女〜Rozen Maiden〜
あの幻の様な事が有ってから一週間が経った。特に何も変わらない日常の筈だった。部屋に入る迄は。
部屋の中央にトランクが一つ。色は茶色。中央に『Thorn』と名前が浅く彫られている。大きさは普通の物よりも少々大きい。トランクの取手は模造の薔薇。そして鍵が細い鎖に通されてい取手にぶら下がっている。
傲慢に鍵へと手を伸ばした。金色の薔薇が着いたそれにもトランクと同じ名が小さく書いてある。凝視しているとパリンと何かが割れる音が響いた。視線を向けると引っ張った訳では無いのに鎖が千切れた。そして信じられない事に光となり形を変えた。薔薇の指輪に。
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