金色のクリスマス~シャンパンとジンジャーエール~
すれ違い
『店長、バイト増やしてー。』
俺は高1の頃からバイトをしてるバーの店長に頼み込み中。
『あ?なんかあったんか。』
店長・・・厳ついよ。
店長は30歳。
つまり三十路だ。
しかも色黒。
サングラスがどことなく似合う男。
髪は後ろでひとつにまとめてる。
『店長、もうすぐクリスマス・・。』
店長には彼女いないから忘れてるかも知れないけどな。
なーんて言ったら殴られそうだな。
『千早、考えてることが顔に出てんぞ!』
軽く叩かれた。
店長エスパー・・。
『クリスマスに彼女にプレゼントか?青春やなぁ。』
『そう、まさに青春真っ只中なんだよ!だからーバイト増やして?』
ウインクまでしてお願いする俺。
『キモいわ。しゃーない、そのキモさに銘じて増やしたる。どーせ人不足やしな。』
『店長~!さっすが三十路!心が広い。』
この後殴られたのは言うまでもない。