初恋…みたい
−5分後


やっと落ち着いた私。


陸は優しく声をかけてくれた。


「話せるか?」


頷く私。




私は 陸に全てを話した。

今日 海斗に告白しろと円香に言われたこと。

それを 断ろうと屋上へいったら海斗と円香がいたこと。



そして 海斗が円香を好きなコト。




全て 陸に話した。






「そっか。
で なんで美代は泣いてたの?」


「えっ……?」



「今の話だと 美代は海斗のコトが好きじゃないという風に聞こえる。
でも どうして泣いてたの?」



「海斗が…円香を好きだったから?」



「どうして 海斗が円香を好きだったら泣いてるの?」


「………??」



どうしてだろう?

確かに 陸の言っているコトは正しい。




「それは 美代が海斗を好きだから。」


「えっ……」






「好きだから…泣けたんじゃね?」


「失恋って…こと?」


「まぁ…そういうこと。」



失恋……

だから 泣けたんだ。

私は 海斗が好きだったんだ。








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