もう1人のわたし
「お前が金持ってなきゃ、ただの使えねーガリ勉じゃねーかぁ!!」

永山さんが殴りかかって来る。

わたしはギュッと目をつむった。

逃げられない・・・・!

そのときだった。

バキっ!!と鈍い音がした。

わたしは殴られてない。

恐る恐る目を開けると、わたしの前に永山さんが倒れている。

「痛ってぇ〜っ、お前・・・!!」

自分の左の拳が痛い。

キャーーっと永山さんのグループの女子達が叫んだ。

わたし、何をしたの・・・?

わたしが永山さんを?

違う、わたしじゃない・・・・

絶対にわたしじゃない。
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