\how to love/
勢いに押されて入った店内。
可愛らしい看板の通り、店内も可愛らしいつくりだった。
「いらっしゃいませ。2名様ですか?」
「はい、」
「では、こちらへどうぞ」
私が店内を見ている間に、かわされている会話を耳にしながら案内されていく席へと向かう。
「ご注文がお決まりになりましたらお呼びください」
いつもは図書室にいる時間…
こんな可愛らしいお店に来たのは初めてで、慣れずにキョロキョロしていると、前に座っている彼がフッと吹き出した。
「…も、ホント先輩って見てて飽きないから楽しい~ね」
「…それは、褒めてます?けなしてます…?」
「うーん、一応褒め言葉?」
「…そうですか…
あの、そろそろ…」
「あ、そろそろ注文しなきゃだよね?えーっと、何でもいい?」
「あ、はい…」
「すいませーん」
(そろそろ…名前、教えてもらいたいんですけど…呼びにくくてしかたがないので…)
前で手際よく注文している彼を見て、本当にこの人は一体何なんだろうと、心から思っていた。
「あー美味しかった!!」