\how to love/
「さっきまで?」
「私を連れてきてくれた先輩に言われました、私が考えてることが必ず正論じゃない、って…」
「美奈ちゃん…」
「だから、言い方を変えます。それは、私の意見です、今は押し付ける気も…何もないです。でも、ちゃんと謝りたかったんです…本当にすいませんでした」
再び深く頭を下げる。
私はその様子をただ見ていた。
確か、"顔あげて?"そう手を差し伸べたはず。
私の気持ちはどこ?
それは私自身でも分からない。
でも、ただ…
図書室の前の席が淋しくなっただけ。
そう、それだけだった。
…それだけ。
そう自分に言い聞かせるように、美奈ちゃんの元へその子と一緒に戻った。
"先輩の気持ちはどこにあるんですか?"
その問いかけだけが私の中にあった。