\how to love/
「んじゃ、俺と遊ぼう!」
「へ?…何を…?」
「さ、早く教科書とか片付けて!!」
こう言われてしまうと反応してしまう体。
「は、はいっ!」
思わず大きく返事をしてしまい、図書室にいた人に睨まれながら、言われるがままに教科書を片付け始める。
…って、私…何で今こんなことしているのでしょうか…?
「じゃ、行くよ?先輩!」
「はい?えっ…」
先輩とは思ってもない表情で図書室を出て行く。
これがいきなり訪れた、……不思議な物語の始まり、序幕に過ぎなかった。
「先輩!遅い!!」
「はいーーっ!!」
「…ったく、しょうがないなぁ」
「……はい?」
素っ頓狂な声と共に、風にあったっていた左手に温かさを感じた。
「こうすれば大丈夫でしょ?」
繋がれた手を満足げに私に見せ、先ほどよりかは少し遅いスピードで歩き出す。