\how to love/


「んじゃ、俺と遊ぼう!」


「へ?…何を…?」


「さ、早く教科書とか片付けて!!」


こう言われてしまうと反応してしまう体。

「は、はいっ!」


思わず大きく返事をしてしまい、図書室にいた人に睨まれながら、言われるがままに教科書を片付け始める。

…って、私…何で今こんなことしているのでしょうか…?


「じゃ、行くよ?先輩!」


「はい?えっ…」


先輩とは思ってもない表情で図書室を出て行く。


これがいきなり訪れた、……不思議な物語の始まり、序幕に過ぎなかった。


「先輩!遅い!!」

「はいーーっ!!」

「…ったく、しょうがないなぁ」

「……はい?」

素っ頓狂な声と共に、風にあったっていた左手に温かさを感じた。

「こうすれば大丈夫でしょ?」


繋がれた手を満足げに私に見せ、先ほどよりかは少し遅いスピードで歩き出す。


< 6 / 147 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop