スノウラビット
いつもなら絶対に見て見ぬ振りをするだろう。


でも、雪も止みそうにない夜中1時過ぎ。


ほっておくのは酷な気がした。




「どうした?」


素っ気ない言葉しかかけられない俺を見上げたその子の目は真っ赤で、この子の涙も当分止まりそうになかった。


一瞬で落ちた俺。


本当に、ウサギみたいな女だった。







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