太陽の宝石
そう言って笑いかけた。
少女もそれに満面の笑みで答える。
「…………!!」
「あっ……っと…あっ雨っ!…なかなか、や、止まないよな。」
思わず見とれてしまった自分に動揺し、わざとらしく話題を変える。
こくりと頷く姿は少し嬉し気に見えた。
「……………。」
「…………。」
沈黙する2人。
陽太朗は隣にいる少女を見つめながら、
(まじ可愛いな、この子…。…きっと彼氏いるんだろうなぁ…。このままずっと、雨が止まなけりゃいいのに……。)
などと思っていた。
一方、その頃の陽火達は……。
「どうかしら?私の作った宇治金時のお味は。」
「うん。すごくおいしいよ。」
「そう?よかったわ。」
にっこりと嬉しそうに微笑む陽火。
陽火と光太朗は台所にいた。
テーブルの上には2個のかき氷。
1つは光太朗の宇治金時。もう1つは陽火のブルーハワイがのっていた。
「それにしても陽太朗ったら遅いわね。」
しゃくっしゃくっとスプーンでかき氷を混ぜながら陽火が言った。