恋の魔法のかけ方

『どうしようもないと・・・』自分では、あきらめていた中学生に間違えられるほどの童顔の顔。


それが・・・ちゃんと18歳、いや、それ以上に見えるほど大人顔!!

『お化粧って、すごい!すごすぎる!!でも・・・・』

「どう!?気に入った?」

一つの鏡に映るほど顔を近づけて晃さんが、鏡越しに私の目を見て訊ねた。


微かにタバコの匂いのする晃さんの空気を真横で感じた。


『すごいのって、お化粧じゃなくって晃さんだよ!!』

答えに戸惑ってる私。

「ダメ・・・?。」

「ダメじゃないよ!自分じゃないみたい・・・。」

それを聞いて、晃さんが鼻で笑った。

「じゃ~。次は、好きな服選んで!!好きそうかな~って思う物、もって来たんだけど・・・。」


晃さんは、ラックにかかった服を指差して微笑んだ。

今まで気が付かなかったけど・・・。

用意されてあるのは、この前この店で明日香と『コレ可愛いよ!』と、ワイワイ見てた雑誌の物に良く似てた。


「じゃ~コレ!!」

私が指差した服を見て、晃さんがまたも微笑んだ。

「やっぱりね!!」

「やっぱりって?」

「そうかな~って思ったんだよ。っていうか、そんなイメージがしてた。ちょっと大人びてて・・・でも、可愛くって。」

何でもお見通しのような晃さんの、言葉に少し恥ずかしくなった。







< 15 / 34 >

この作品をシェア

pagetop