恋の魔法のかけ方
『どうしようもないと・・・』自分では、あきらめていた中学生に間違えられるほどの童顔の顔。
それが・・・ちゃんと18歳、いや、それ以上に見えるほど大人顔!!
『お化粧って、すごい!すごすぎる!!でも・・・・』
「どう!?気に入った?」
一つの鏡に映るほど顔を近づけて晃さんが、鏡越しに私の目を見て訊ねた。
微かにタバコの匂いのする晃さんの空気を真横で感じた。
『すごいのって、お化粧じゃなくって晃さんだよ!!』
答えに戸惑ってる私。
「ダメ・・・?。」
「ダメじゃないよ!自分じゃないみたい・・・。」
それを聞いて、晃さんが鼻で笑った。
「じゃ~。次は、好きな服選んで!!好きそうかな~って思う物、もって来たんだけど・・・。」
晃さんは、ラックにかかった服を指差して微笑んだ。
今まで気が付かなかったけど・・・。
用意されてあるのは、この前この店で明日香と『コレ可愛いよ!』と、ワイワイ見てた雑誌の物に良く似てた。
「じゃ~コレ!!」
私が指差した服を見て、晃さんがまたも微笑んだ。
「やっぱりね!!」
「やっぱりって?」
「そうかな~って思ったんだよ。っていうか、そんなイメージがしてた。ちょっと大人びてて・・・でも、可愛くって。」
何でもお見通しのような晃さんの、言葉に少し恥ずかしくなった。