恋の魔法のかけ方

「じゃ~そろそろ始まるから、俺控え室、行かないと~メンバー待ってるし!!」


「そう!?」

「何~?もう分かれるのが寂しくなったりした?!」

私の顔見て、まじめな顔で言う。

私は、と言うと・・・・突然の言葉にビックリして、固まってた。

こんな時は、すぐに何か言い返せばいいんだけど・・・出来ないよ。

「冗談!!」

鼻で笑って今井君は、そう言うとライブハウスへの階段を上がって行った。

階段を何段か上がった所で、私に振り向いた。

そして・・・。

「でも、ライブ終る頃には、少しそんな気が起きるかもな~。」

笑顔で、そう言い残して、大またで階段を駆け上がって行った。




ずるいよ・・・今井君。

いつもこんな風に、笑顔で茶化すんだよね。

で、自分のペースに巻き込んで・・・。









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