恋の魔法のかけ方
平日
「カンナも、ようやく興味持ち出したのか~。」
休み時間。教室で、雑誌を見てると明日香が言った。
「明日香も、メイクしたりするの?」
開いたページを見ながら、明日香に尋ねた。
いつもは、即答の明日香の答えが出てこなかったので私は、顔を上げた。
明日香は、きょとんとした表情で固まってた。
「エッ。何か変な事、言った?!私。」
「いや。カンナからそんな事言われたの初めてで、ちょっとビックリしただけ。」
「そうかな・・・。」
「そうだよ!なに?メイクに興味あるだなんて、どんな心境の変化?」
そう言われて今度は、私が固まってしまった。
確かに、そうだよね。
今まで、そんな雑誌を明日香が見てても、そんなに気にならなかったし・・・。
ただ、こんな私でもメイク一つ、イヤ、服装も違えば、あんなに変わるものなんだ、と思った昨日。
少しでも勉強
「まあ。『カンナが、女の子に目覚めた』って事は。私的には、嬉しいよ。」
そう言い明日香は、両腕を組んで目を閉じ何度もうなずいてた。