恋の魔法のかけ方
帰り道。
晃さんの店へ、明日香となんら変わりなく歩いて向かった。
「カンナ?!調子が悪いの?」
「ううん?。そんな事無いけど、どうして?」
「どうして?って~。なんとなく、だけど・・・元気ナイかなって?」
明日香が、私の顔をまじまじと覗き込む。
「元気!元気!!」
笑って見せたケド、その笑顔がなんだか不自然だったのかな。
「ならいいんだけど・・・」
歯切れの悪いような言い方で、あたかも納得してないように聞こえた。
私自身、解ってた。
晃さんの店が近付くに連れドキドキしてたのは、事実。
でも、ココまで来たらどうにかなるか~。
そんな気持ちで、店のドアを開けた。