恋の魔法のかけ方
暖かい空気と共に、晃さんの笑顔で迎えられた。
「今日は、とくに寒いね」
「あったかーい」
そう言って明日香は、お決まりの席にコートを掛け座った。
フフッっと、その行動を見つめ晃さんが笑う。
なんだかいつもの光景過ぎて私は、肩の力が抜けるのを感じた。
私、今まで何にドキドキしてたんだろう?
「はい、どうぞ!」
そう言って晃さんは、テーブルにカップを二つ並べた。
「コレ飲むと『今日も一日終った』って感じがするのよね~」
明日香は、そう言うと並べられたコーヒーを当然のようにして飲む。
なんだ・・・。
温かいコーヒーに晃さんの笑顔。
いつもと変わらない店内の空気に私は、ホッとした。