サンタクロースに恋をする

【ごめんなさい】

『咲っ! 』


(誰? )


『おいっ! 目を開けろ! 』

香水の香り。


『龍 ? 』


鉛の様に重い瞼を無理やり持ち上げると真っ青な顔をした龍があたしを抱き抱えていた。


『ごめ...なさ。』


謝りたかったけど声が出ない。


『馬鹿野郎っ! 』


一言叫ぶように言うと龍はあたしが着ていた薄いドレスを破るように脱がせると自分のスエットを着せて毛布でぐるぐる巻きにした。

< 101 / 152 >

この作品をシェア

pagetop