サンタクロースに恋をする
あとは良く覚えていない。

気が付いたら病院のベッドで点滴を受けていた。


側には龍が疲れた様子であたしを見つめている。


『龍 ? 』


髪は乱れ、目は充血して真っ赤になっている。


『ごめんね。』


謝ると龍は大きく息を吐いた。


『もう沢山だ。お前のお守りはこれで終わり。二度とアパートへは来るな。』


相変わらずの冷たい声に無表情。


でも。


もう解ってしまったから。
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