サンタクロースに恋をする
病院を出る龍。


そこにルイが駆けよった。

『あの坊やに咲ちゃんの事、伝えておいたわ。凄く慌ててたからもう来るんじゃないかしら。』


『すまない。』


『...でもなんで咲ちゃんを手離す気になったの? あなた愛してたんでしょ。』

『死ぬかと思ったんだ。』

『...え? 』


『咲が死ぬかと思った...
それに比べれば他の男にさらわれるくらいどうって事ない。』


『そう...。』


ルイは瞳を伏せた。


『じゃ! 今日は龍の失恋祝いで呑もう。』


『俺は寝る。』


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