サンタクロースに恋をする
緊張した顔のロイを見て、能天気に部屋に見とれていた自分が恥ずかしかった。

『あの...少し長くなるかも。』


『構いませんよ。』


ゆっくり頷くロイ。


あたしは最初から話し始めた。


話しをしている間、ロイは真剣に耳を傾けてくれ、あたしが自分の言葉を探して話が途切れても。


急かしたりせず、じっと待っていてくれた。


話が終わる頃にはココアがすっかり冷めきっていた。
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