サンタクロースに恋をする
『さよなら。』


振り返ると。


『僕の返事も聞かず咲さんはまた居なくなるんですか? 』


静かな声。怒りでも悲しみでもない。


『好きです。』


ロイが続ける。


『好きです。どうしようもなく、あなたが。』


『...っく。』


『泣かないで下さい。咲さん。』


ロイの腕の中。


甘い香り。


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