サンタクロースに恋をする
『ああ。もうすぐです。』

黒猫が突然しゃべったからびっくりして涙が止まった。


口の両端が綺麗につり上がって笑う黒猫。


何故か『不思議の国のアリス』のチェシャ猫を思い出した。


『もう護衛は必要ないようです。では失礼致します。』


そう言うと黒猫は優雅な足取りでどこかに消えて行った。
< 145 / 152 >

この作品をシェア

pagetop