サンタクロースに恋をする
(付き合い切れないよ。)


歩き出そうとすると、鋭い龍の声。


『見てろ...命令だ。』


薄く目を開いて他の女にキスしながらあたしを見る龍の瞳は感情の読めない、蛇みたい。


身体が動かない。


『...んっ...龍っ...。』


切なげにルイさんが囁いた。


ゆっくり唇を離すと。


『...俺の部屋で待て。』


そう言った。


あたしは後退るとゆっくり歩き始めた。
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