サンタクロースに恋をする
『赤い髪の咲さん。』


甲高い子供の声。


びっくりして視線を下に向けると、同じ顔に同じ服を着た子供が二人、あたしを真っ直ぐに見て笑っていた。


『こんにちは』


茶色の髪に茶色の瞳、首にはおっきな鈴を着けていてなんだか変わってる。


『咲さん? ですよね? 』


二人とも同じように少し首を傾げて利発そうな瞳であたしをじっと、見る。


歳は小学校低学年ぐらい?


それにしてはしっかりとした話し方。

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