サンタクロースに恋をする
家に帰る途中に一台のタクシーが目の前で止まった。

『咲ちゃん。』


にこにことあたしに向かって笑い掛ける女の人は前に龍と一緒に居た...確か。


『ルイさん? 』


『覚えててくれたの? 嬉しいわ。』


『はい。あの...。』


(どうしたんだろ? )


『咲ちゃん...お願い! あたしに付き合って? 』


ぱんっ、と勢いよく手を合わせてルイさんが頭を下げた。
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