サンタクロースに恋をする
『...っあ...やだ。』


『嫌? 嘘つけよ? 』


少し掠れた声で龍が言う。

絶対取り乱さない龍。


あたしの顔を研究材料みたいに見てる。


観察...してるみたいに。


『本当に止めるか? 』


龍の身体が動きを止める。

『...ごめ...っ止めないで。』


必死で身体にしがみつくと普段は体温が低いのかあまり暖かさを感じない龍の身体が、少し上気して熱かった。

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