世にもつまらぬ恋愛話
行くと言っても、家に直行する訳ではない。
私と幹也は、歩いて数分の場所にある喫茶店の前に着いた。
行きつけ、と表現したら分かりやすいだろうか
幹也がドアを押すと、カランカランと音を立てて開いた。
開いた時、ツーンと鼻をつんざく香りがした。
いつもの珈琲の香りだ。
「よっす、マスター」
「こんにちは…」
私と幹也は店の奥へ行く
「おっ、いらっしゃ~い♪」
自称40代後半の喫茶店マスターはそう言った。
「マスター、いつもの頼むわ~。」
「私も」
「あいよぉ~☆」
マスターは元気良く挨拶をすると、カウンター越しに消えた