世にもつまらぬ恋愛話

「ったくあんにゃろー、明日一発殴る」
「幹也じゃ弱すぎて寿博君の相手にならないんじゃない?」
「うっせ~よ」

私が言うのもなんだが、幹也の腕っ節はかなり弱い。

だって私でも捩伏せられるくらいだし
(それは香苗が強いから、とかいう一部の声は無視。)

「じゃあごゆっくり」
「「は~い」」

マスターが奥に消えたのを確認し、私達はチェスを再開。

「さぁ香苗、大人しく負けて、俺の愛の抱擁を受け取れぃ」
「キショいし意味分かんないっっ!」

けど負けられないのは確かだ。
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