世にもつまらぬ恋愛話
放課後。
図書館で今日の宿題を終わらせた私は、早速校門に向かった
宿題なら家でやればいいだろう、と思うだろうか。
しかし、それにはちゃんとした理由がある。
「よぉ、香苗」
「…待った?幹也」
「うんにゃ。じゃ、行くか」
「えぇ」
そう、幹也が待っているのだ
別に恋人同士になったから、という事ではなく、高校に入ってからずっとの習慣だ。
それと…
「あっ」
「鞄持つよ」
「…別に重くないのに」
私から鞄を引ったくるのも、幹也の普通だ。
…他人から見れば羨ましいらしいけど。
「じゃ、行くぞ」
「うん」